大治郎のことは自分でも思いがけないほどショックがでかくて、しばらくは仕事も手につかないありさまだったけど、いつまでも仕事しないでいるといずれ困ったことになるのは目に見えてるから、とりあえず復活することにしました。
でも実はいまだに大治郎の死を受け入れられてないようなとこがあって、それがいかに現実のことだとわかっていても納得できないと…。
だから、日頃の自分のポリシーとして「現実は受け入れなきゃいけない」ってのがしっかりあるにはあるんだけど、今回ばかりはそこんとこを無視して「信じられないことは信じなくていい」ってことにしました。
それが逃避だってわかってるけど、でもいいじゃん。
それで何か不都合が出てくればそのとき考えるとして、今はそれでいいって。
ところで、そもそもGPライダーって日本では意外なほど知られて無いし、大治郎のことも今回ニュースになるまで知らなかったって人は多いと思うけど、大治郎ってスゲェやつなんだよ。
2年前に圧倒的な強さで250ccの世界チャンピオンになったくらいだからバイクが凄いのは言うまでもないけど、それよりそのキャラクターがすごいんだって。
どんなふうにすごいかというと、バイクの速さとは裏腹なほど超のんびりしたほのぼのキャラ!
天才ライダーであると同時に天然ライダーでもあったわけだ。(爆)
ここで大治郎のセリフで印象深いものをいくつか紹介すると…
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加藤さんのキャラは天然ですか?…と聞かれて
「わざとやってるんです。いつもは超早い。今はわざとこんな感じにしてるんです。だから天然じゃないです」
ライダーになっていなければ何をしてたと思いますか?…と聞かれて
「寝たきり老人」
2000年に世界GPに初めてフル参戦したときの感想を聞かれて
「初めて一人で外国に来たし、初めてのコース。初めて見るレーシングスーツ。何もかも初めて。でも緊張は無いけど、思っていたより寒い」
イタリアのチームに所属していた大治郎にイタリアの印象をたずねると
「天気がよくて、海は人がいっぱい」
2001年に鈴鹿8耐で優勝したとき恒例の打ち上げ花火のカウントダウンを司会者に頼まれて
「数字は上から数えるんですか?下から数えるんですか?」
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…文章にするとサラっと聞こえるけど、実際はこれをのんびりほんわかしゃべるもんだから、もうたまりません。
ken
2003/05/05
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