いやぁ〜、この最近ちょっと真面目に日記を書いてたと思ったらやっぱりパタっと止まってしまいましたねぇ〜。
先月からバタバタ(あるいはモタモタ)とやってた引っ越しが予定通りに完了しました。
ただ「完了」と言ってもそれは「アジトにあった荷物が全て自宅に移動して、借りてた部屋の明け渡しが終わった」という意味での完了であって、自宅に移動した荷物の方はというとまだ半分は山積み状態のまま放置されてる状況なんですけどね〜。
そんなわけでここ数日は家の片づけを優先して日記を書く時間が無かったんすよぉ〜…って言い訳ですけどね〜(^^;)
まぁ家の片づけはおいおいやるとして、とりあえず借りてたアパートの部屋の明け渡しは無事完了したわけですが、賃貸物件を引き払う時の最後の関門が「原状回復のための立ち会い」ってやつで、これが結構面倒なんだけどこの立ち会いで敷金がどれだけ返ってくるか(あるいは返ってこないか、場合によっては追加請求されるか…)が決まってくることもあって手を抜けない部分でもあります。
自分の場合この日記にも何度か書いてますが、借りてる部屋は主に機材置き場や仕事部屋として使ってて通常の住居目的にはほとんど使ってないことから、例えば…お湯を沸かすだけで料理なんかしたこともないキッチン、たまに手や顔を洗うだけの洗面所、時々入ることもあるお風呂(^^;)、靴が置かれたことのない靴箱…等々、一般的にダメージを与えやすい設備ほどむしろ入居当時のままピカピカの状態を維持してるし、床面は機材を置く関係で全面厚手のカーペットで覆ってあるしで、実際のところこれまでアジト用に使っていたアパートの退去時には貸主さんから「すごく綺麗に使っていただいてありがとうございます。…というか、本当にここを使っていただけてたのでしょうか…?」と言われたりして、原状回復のために請求される金額も入居時の契約書に書かれている最低ライン(クリーニング費用等)で収まり、敷金のほとんどはスンナリ返してもらえるのが普通でした。
ところが今回の場合、ちょっと状況が違ってましたねぇ〜。
今回のアパートは、これまで使ったことのない不動産会社の管理による物件(あえてどことは言わないけど、某DTKT…-_-;)で、入居する前からこの会社については契約トラブル等のあまり良くない噂を耳にすることも多かったし、入居後も普通ではちょっと考えられないような管理トラブルに巻き込まれたこともあったりしてたので、これまでのようにスンナリとはいかないかもなぁ〜とは思ってたんですが案の定…といったところでした。
ちなみに前回アジト用に借りてたアパートは某セキスイ系の不動産会社の管理による物件だったのですが、そこを退去する際に原状回復のためとして請求された額はほぼ規定のクリーニング費用のみにあたる3万円程度でした。
これまでのアパートがせいぜい2〜3年で引っ越してたのに対して今回は5年半と比較的長く借りてたこともあり、しかも相手が相手(笑)ということもあるので、ある程度高めの修復費用を請求される可能性を想定しつつ一応これまでの経験をもとに自分なりに見積もってた予想金額は6万円程度だったのですが、今回実際に立ち会いの場で提示された金額はその「自分なりに高めに想定した予想額」の倍以上である13万8千円(敷金のほぼ全額)というものでした。
上記の通り、自分の部屋の使い方は一般的な住居目的の使い方からしてみたら、限りなく「借りてるだけでろくに使ってない」に等しい使い方なわけですが、それでこれだけ請求されるとしたら普通に住居として使ってたらどんだけふんだくられることだろう…と思ってしまいましたよ。
もし、この時の提示額が予想通りの6万円程度だったら、内心「やっぱり高いなぁ…」と思いながらもおとなしく署名捺印してたと思うんですが、さすがに想定の倍以上となると話は違ってきます。
担当の方からかいつまんで「修復が必要な箇所・理由・金額の内訳」等の説明があって、最終的に「それではここに署名と捺印をお願いします」と言われたところで、「えっと、その前にいくつか確認させていただきたいことがあるんですが」とやんわり切り出しつつも精神状態はすでに臨戦態勢に移行済み(笑)
ここから実際には1時間近くに及ぶバトルが繰り広げられたわけですが、詳細に書くのは面倒なのでポイントだけ書くと…
今回の請求内容で一番コストがかかっていたのが「壁紙の全面張り替え」の費用で、この部分だけで9万円程度の請求金額になっていました。
つまり自分としてはこの部分を削れれば当初の想定額に収まることから、勝負はこの1点に絞っての攻防に持ち込みました。
他にも、カギの交換費用とかエアコンのクリーニング費用とか「なんでそれをオレが別途負担せにゃならんわけ?」って突っ込みたい項目もありましたが、そこらへんは入居時の契約書にもさりげなく書いてあったことだし、ここは一つ大人になって見逃してあげることにしました。
ちなみに、いくら契約書に書かれていたとしても借り手側が必要以上に不利になるような条件設定は法的に認められていないことから、その気になれば過去の判例からもここらへんは簡単にくつがえせるようですが…
で、今回のポイントであるクロス全面張り替えの理由ですが「タバコのヤニでかなり汚れておりクリーニングでは修復できないため」というものでした。確かにタバコ好きの私としては返す言葉もないようなもっともな理由ではあったのですが、このときすでに相手の要求の嘘…というか法的な不合理に気づいていました。
と言うのも、そもそも壁紙の耐用年数(償却年数)は6年に設定されており、今回のケースのように入居から5年半経過した時点での残存価値はせいぜい15%程度しかないことになります。
つまり、もし全面的にこちらの責任で壁紙を張り替える必要があったとしても、こちらが負担すべきは15%までとなるはずで、残りの85%の費用については家主なり管理会社なりがこれまで私が支払ってきた家賃等から捻出すべきもので、退去の際に別途請求すべきものではないはずなのです。
こちらは特に駆け引きもせず当初からこの点を指摘して、相手に対しては「もしそれ以上にこちらに負担すべき義務があると言われるなら、納得のいく理由を説明して欲しい」と要求するのですが、相手からは「当社の方針といたしましては、このようなケースではご使用者様にお支払いいただく決まりになっておりますものですから…」の一点張りで一向に埒があかず。
30分以上経過して話が堂々巡りをはじめたところで、こちらも業を煮やして「今回のように話がこじれた時はあなた一人の判断で対処しなければならないのですか? それとも判断を仰ぐ上司のような方がいらっしゃるんですか? もしそういった方がいらっしゃるなら今がその判断を仰ぐ時だと思います。もしあなたが説明しづらいようなら私が直接お話させていただきますので連絡を取ってみてください」と言うとしぶしぶながら上司らしき人に携帯で連絡を入れて状況を伝えてもらえました。
こちらは直接話す気満々だったし、その担当者さんも電話の相手に向かって「今、ご使用者様が隣で直接話をされたいとおっしゃってますが…」と言ってくれたのですが、相手の上司らしき人はどうやら直接話すのは避けたかったのか、結局私とは一言も話すことなく担当者さんと1〜2分程度やりとりをした後に全てこちらの言い分を認めて「壁紙の費用については10%の負担で結構です」ということでサックリ話がまとまりました。
おかげでこちらへの請求総額は当初の想定の範囲内に収まることになったのはいいのですが、上司に連絡したとたんにサックリ話がまとまり過ぎだってば。
だって9万円請求しておきながら「それはちょっとおかしくないですか?」って突っ込んだとたんに「じゃぁ9千円でいいです…」ってどーなの?
思うにこれって、あちらさんとしては想定の範囲内の対応ってことだよね。絶対。
つまり「そこらへんの事情を知ってる相手と争っても勝てないのはわかってるけど、普通はそこらへんのことを知らないから、とりあえず最低でも敷金全額までは当然請求するものとして何か突っ込まれるまでは強気で行っとけ」って社内的に指令が出てるんでしょ?絶対。
ぶっちゃけ自分だって特にそこらへんの事情に詳しかったわけじゃないけど、コンピュータ関係の仕事をしてるといろんな所からいろんな情報が流れて来るんだよね。
それに別にコンピュータの仕事をしてなくても普通にインターネットが使える人だったら、ちょっと調べる気になればもはや簡単に調べがつく世の中になってるんだよ。
今どの業界も大変なのはわかるけど、長い目でみたらもっとフェアにいかなきゃヤバいことになるよ。
まぁ、そんなこんなでアパートの退去も無事に終わったわけですが、一応参考までに今回の「原状回復のための立ち会い」に臨むにあたって事前に調べさせてもらった資料へのリンクを下に貼っときますね。
国交省のガイドライン(pdf)の方は賃貸物件を使ってる人(借りてる人、貸してる人、どちらも)にとって必読の資料だと思いますよ。
ちなみにこれを読むと室内が普通に掃除されている状況なら退去時のクリーニング費用すら本来は貸し主側が負担すべきものとされており、今回の自分のケースではこちらが別途費用を負担すべきものはほとんど無く、その気になれば敷金の全額を取り戻すことも出来たようです。
(アパートの退去と原状回復)
http://www.real-takken.com/chisiki-repair.htm
(国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(PDF) )
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/genzyokaifukugaido.pdfken
2008/09/30
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