そんなわけで昨日の「BANANA FISH(バナナフィッシュ)」の話ね。
この漫画は別冊少女コミックに連載されてた(昨日は「知らない」って書いたけど、コミックスの扉に当然のように書いてあった)もので、作者は吉田秋生(よしだあきみ)って人です。
内容はとても少女雑誌に連載されてたとは思えないほどハードな内容で(でもkenが知らないだけで少女漫画って結構こぉいうの多いのかなぁ)、究極のマインドコントロールが可能になるドラッグのまわりで渦巻く人間の愛憎を描いた作品です。
‥‥って書いたとたん自分の中で「ち、違う、そぉいうシンプルなテーマじゃなかったぞ」って反論が起こってしまった‥‥。でも、いい説明が出てこないのでとりあえずそういうことにしておこぉ。(kenは書評家にはなれないとみた)
内容についてあまりふれると、もしかしてこれから読むかも知れない人に悪いので、ストーリーの本筋からすこしはずれたとこでkenが「うーむ‥‥」と感動してしまったセリフをちょっとだけ紹介しましょう。
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(「その本おもしろいの?」の問いに答えて)
『おもしろいかどうかは自分の決めることだな』
とか、
『こいつはほんとにあなたが何を言っているのかわからないんですよ。永久にかみ合わない‥‥、そういうことはもう、あきらめたほうがいい』
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どちらも物語の後半に出てくるブランカって人物(こいつがカッコイイんだぁ)のセリフなんだけど、人間の価値観の相違を尊重するとともに、そのギャップに対する絶望的なあきらめを抱いている様子が、ゾクゾクするほど美的に感じられました。
ちなみに「BANANA FISH」とは、J.D.サリンジャーの小説に出てくる「死を招く魚」の名前で、コミックスにつられてこっちも読んだんだけど、かなりシュールな内容で2〜3日元気がなくなったな。