というわけで今回は「多数決による答え」についてもう少し突っ込んだ話を書いてみます。
これまで「多数決による答え」の例としてあげてきたものは、わざわざ説明されなくてもそれが多数決によって導き出されているらしいことがわかる(わかりやすい)例でしたが、ややもするとそこに気づかず「あらかじめ約束された答え」のように錯覚してしまう例も多々あります。
例えば「正常」とか「異常」という言い方はそれにあてはまるんじゃないでしょうか。
▼続きを表示する... では今回は予告通り「答えが成立する条件」について書きます。
まず「あらかじめ約束された答え」(パターン1)の場合、そもそもその「答え」は出題者や解答者の思惑をよそにすでに事前に確定しているわけだから、その約束が成立している限り常に「正答(真)」となります。
例えば「日本の首都は?」と聞かれたら答えは「東京」というのが真であり、仮に100人のうち100人が「大阪みたいな気がする」と答えたとしてもこの場合多数決は通用しないし個性も尊重されません。
ただ、過去日本の首都は東京ではなかったこともあるし、将来東京じゃなくなる可能性もあるわけで、厳密には「現在の日本の首都 = 東京」という約束があるに過ぎず、あくまでその約束が成立している限りにおいての答えであって、決して普遍的・絶対的な答えではないことを認識しておくことは大切でしょう。
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