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Total of Drums - ドラムの構成パーツ全般について -

 

ドラムの構成パーツについて

 ドラムは大きくわけて「シェル」・「シンバル」・「ハードウェア」の3つのパーツ群で構成されています。

[シェル]

太鼓本体のことで、構成内容はドラマーの好みや演奏する音楽ジャンルに応じていろんなバリエーションがありますが(下記「素材・サイズについて」の項参照)、基本的には以下の4つのシェルを組み合わせて構成されています。

Snare Drum(スネア・ドラム)
通称:スネア/小太鼓
略記:S.D.
太鼓の裏側に響き線(スナッピー)がついてて、他の太鼓類とはかなり異質の目立つ音がする。
通常1つだが、2つ以上使うドラマーもたまにいる。

 
Tom Tom(タム・タム)
通称:タム
略記:T.T.
バスドラムの上やスタンドにセットされた太鼓で、一般的には大きさの違う2〜4個程度の組み合わせで使われる。

 
Floor Tom(フロア・タム)
通称:フロア
略記:F.T.
タムの一種だけど本体に脚があり床に置いてあることからこう呼ばれる。(と思う…)
通常1つだが2つ以上使うドラマーも多いし、サイズの大きいタムを使うことでフロアを省略するドラマーも結構多い。

Bass Drum(バスドラム)
通称:バスドラ/ベードラ/キック
略記:B.D.
名前の通りリズムのベース部分を担当する太鼓で、ペダルを踏んで演奏する。
通常1つだが、2つのバスドラムを使用する(ツーバス)ドラマーもいる。

[シンバル]

形状や使用目的から、大きく以下のように分類されます。

Hi-Hat
通称:ハイハット/ハット
略記:H.H.
ペダルの付いたスタンドにセットされた2枚一組のシンバルで、クローズ(ペダルを踏んで2枚を閉じた状態で叩く)・オープン(ペダルを上げて2枚が開いた状態で叩く)・フット(ペダルを踏み込むことで音を出す)等の奏法があり、主に基本リズムを刻むのに使われる。

Ride
通称:ライド/トップ
略記:(特になし)
一般的にサイズが大きく厚みもあるシンバルで、Hi-Hatと同様に基本リズムを刻む(ライドの場合「シンバル・レガート」と言われる)のに使われることが多い。

Crash
通称:クラッシュ/サイド
略記:(特になし)
様々な種類のサイズや厚みのものを複数枚使うことが多く、主にアクセント用に使われる。

Effect
通称:エフェクト(個別に別称)
略記:(特になし)
形状やサイズによって音質的にかなり異質なシンバル群を総称してこう呼ぶこともあるが、基本的にはCrashの一種と言える。
splash(スプラッシュ)、Bell(ベル)、China(チャイナ)等がある。
(「シンバル類について」参照)

[ハードウェア]

シェルやシンバルをセットするためのスタンド類やペダル類のこと。
使用する楽器やセッティングの必要に応じていろんな種類のものが用意されている。
(「ハードウェア類について」参照)


セッティング例

基本的(シンプル)なセット例

派手(菅沼孝三)なセット例
(この写真では見えなくて説明できない部分も多い…)


素材・サイズについて


素材について


[シェル]
 シェルの素材は「木質系」・「金属系」・「その他(樹脂等)」の3種類がありますが、現在ではスネアについては「木質系」または「金属系」、その他のシェル(B.D./T.T./F.T.)については「木質系」がほとんどで、「その他」の樹脂やアクリルやグラスファイバー等の素材はあまり使われなくなっています。
 スネア以外のシェルは同一の素材で統一するのが普通です。

現在主流のシェル素材
素材名 特徴
メイプル 高域〜低域のバランスが良くクリアな音質で、現在最も人気がある素材。
原料費が高いことから製品の値段もやや高め。
バーチ 中低域にねばりのある音で、ロック・フュージョン系にファンが多い。
値段はメイプルより安いけど、音的にはこっちが「格上」って思ってるドラマーも多い。
マホガニー、
メランティ
原料価格が安いことから最近では他の素材と混ぜて普及モデルに使われる程度にとどまってるが、音質的にも強度的にも十分なクォリティを持つ。
(メランティと樹脂の合板を使ったYAMAHAのRock Tour Customはいまだに人気が高い)
ローズウッド 金属シェルに似たつぶ立ちのはっきりした音質。加工が難しく値段的に高めになる。
最近ポピュラー界ではあまり見かけなくなったけど、クラシック系奏者には根強い人気がある。
スティール
(鉄)
スネアの金属素材として最もポピュラー。
素直な響きで、セッティングもしやすい。
ブラス
(真鍮)
スティールより明るく派手な音がする。
kenはブラスのスネア大好きです。
チタン
楽器以外のいろんな分野でも人気の高い新素材で、軽量・剛性の高さに定評がある。
素材自体の価格の高さと加工の難しさから楽器の値段もかなり高めだが、kenは現物を見たことがないし音も聴いたことがないのでいいのか悪いのかわからない…。(そもそも「現在主流の…」と紹介するほど主流じゃない…)

[シンバル]
 シンバルの素材は各メーカーやモデルごとに秘中の秘となっており細かい成分は公表されていませんが、基本的にブラス(真鍮)やブロンズ(青銅)等の合金が中心になっています。


サイズについて


[シェル]
 シェルのサイズは「口径×胴の深さ」をインチで表します。
 例えば、タムの場合「8×6」から「16×14」程度の範囲でいろんなサイズのものがメーカーに用意されてて、同じ口径でも複数の深さのものがラインアップされているのが普通です。

 一般的なチューニングの場合、口径の小さなものほどピッチが高く、胴の浅いものほど余韻が短く、口径が大きくなるにつれピッチは低くなり、胴が深くなるにつれ余韻は長くなります。

[シンバル]
 シンバルのサイズは「直径」をインチで表し、「厚み」は「Heavy(厚め)」・「thin(薄め)」等と抽象的に表現されます。
 しかし、シンバルの場合それ以外の要素(「形状」・「素材」・「製作工程」等)によっても極端に音色が変わってくるため、一般的にはサイズだけではなく、「メーカー名」・「シリーズ名」・「サイズ」等をセットにした表現(「K ジルジャンの18インチのシン・クラッシュ」等)が現実的になります。


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